好きだなと思う。映画『MY (K)NIGHT マイ・ナイト』の話。
なんだろうなー。「めちゃくちゃ好き!」「全人類見て!!」とはしゃいで布教する作品ではないけれど、一定数確実に刺さる人がいる映画だと思う。こういうの好きな人絶対いる。
もっというと、予告や宣伝を見て「興味ないな」と観ない判断をした人の中にいる。
どうしてああいう宣伝方式にしたんだろう。ミステリーじゃないんだからネタバレもどんでん返しもないだろうに、宣伝文句から受ける印象を覆す必要性が果たしてあったのだろうか。作品の本質をもっと匂わせてもよかったのでは? 疑似恋愛☆キラキラ☆イケメン☆ファンムービーだと思ったら違ったという構図にする必要がどの辺りにあったのだろう。それで興味を持つ層は「なんだこの暗くて重い映画つまらない。思ってたのと違う」と感じてしまわないだろうか。このプロモーションが適切なのか未だに疑問だ。
そもそも、まともに宣伝する気があったらいくら一定数こういうテイストを好む層がいるとしても、監督のファンが観るにしても、よっぽどのことがない限り足を運ぶのは概ねスリボファン、ランペファン、LDH famになるだろうに、12/1公開で12/2~3はランペが福井でライブというスケジュール感でGOは出さない。公開初日を含む3日間の興行がどれだけ大事か知らない筈がないだろう。
既存ファンの集客しか見込めないならライブにぶつけるなだし、ライブにぶつけるなら外部の客を呼べるようプロモ頑張れだし、どちらもできないなら興行は諦めろなのに、鬼のように詰めこまれた前夜祭と初日舞台挨拶から「それはできないので演者を酷使します」感が透けて見えて(※個人の所感)当時もモヤモヤが抑えきれなかったが、二週目にして上映回数がガクッと減る事実を前に再び「ライブとぶつけなければもう少し動員があって二週目もまだ行きやすい時間を確保してもらえてたのかな」と思ってしまう。本当にもったいない。
かくいう自分もなかなか足を運べないし(
ごちゃごちゃいうのも、映画が予想外によかったから。企画の性質上まったく期待していなかったので……中川監督、本当にありがとうございます。
なかなかに厳しい情勢だが、心のやわらかいところへするりと入りこむやさしい映画『MY (K)NIGHT マイ・ナイト』が一人でも多くの人へ届きますように。
PS.永遠にイチヤさんからしか名刺をいただけません。ランダムは罪。