日々徒然

zatta!

見えない問題


SNSで話題になっていた「BMSG FES’23」のA席について、払い戻しの発表があった。

以下、上記案内から引用。

弊社およびライブ制作会社の認識と実際の座席での観覧シミュレーションが不足していたことにより、 席種「A席」エリア内の一部で、機材や環境等の影響によりステージ演出やモニター映像もご観覧いただけない座席が発生いたしました。


事実、原因、対処、今後について。

知りたいことがすべて詰まった文章だった。お手本のような。これがスタンダードになってほしい。(※払い戻しがスタンダードになってほしいという意味ではない)


BMSGの理念に多大な信頼を寄せてくださっている皆様に対し、本来お届けしたいエンターテインメントをお受け取りいただけない座席を一席でも生じさせてしまいましたことを深く反省し、重大に受け止めております。


この一文があることに、ちょっと感動したし感心した。何が悪かったのか、きちんと理解しているのだと思った。これがスタンダードになってほしい。(二回目)

見えない問題については、ファンよりもアーティストからもっと声が上がっていいと思う。「ファンが悲しむから」「ファンにつらい思いをさせるから」とかではなく「自分たちのパフォーマンスが届かない/届けられない」ことについて、深刻に捉えてほしい。

制作に対して、ファンの気持ちを考えろとも寄り添えとも思わない。「客席からの見え方」という"視点"を常に持ち合わせてほしいとは思うが(それが仕事だろう)、ファン云々より、共に仕事をするアーティストについて真剣に考えてほしいと願っている。

自分は、アーティストがどれだけ全力でパフォーマンスをしても物理的な問題に邪魔されて観客へ届かない環境を良しとするのは、アーティストが舐められていると感じる。アーティストを、エンターテインメントを最大限に輝かせ、届ける努力をするのが彼らの仕事ではないだろうか。

「一部見えない」と「一部しか見えない」は全然違う。まったくの別物だ。

払い戻しなど後から対応をしないといけなくなる方が費用も時間もかかって大変なので、会場の構成を考える段階でリスクヘッジをした方がいい。無論、実際に会場で組んでみないとわからないことも多々あるだろうが、明らかに「怪しい」レベルのものは意識の差で変わるのではないか。

という素人のぼやき。